KKP#5 [TAKE OFF〜ライト三兄弟〜]


6/3マチネ。ネタバレ含みつつレビュー。

いやぁ、面白かった!
うん。やっぱり小林賢太郎の才気っていうのは笑いに向けられるべきものだと思ったよ。
今回は、ストーリーやらトリックやらを使った「演劇」っていうよりも、2時間尺の「コント」だった。ストーリーの微妙な違和感には眼を瞑りつつ、とにかくライブ感溢れる笑いを追求したKKP。もの凄いアドリブ量。ああ、これは「コントプレイヤー」じゃないと出来ないわな。そう考えると、小林・久ヶ沢の両大砲に遜色無く笑いに挑んでいたオレンヂは凄いんだと思う。良くコバは直ぐにキャスティングしたなぁ。

コメディ系の芝居、それこそラーメンズとかコントも含み、笑いの舞台を観に行った時に起こる、笑い待ち空気というか、あのー、今舞台上で何しても笑うだろうなっていう状態有るじゃないですか。それをトランス状態と呼んでいるのです。自分は。TAKE OFFはそれを利用して笑いを起こしてた芝居だと思うのですよ。確信犯的に。だから、「客がバカみたいに笑ってて引いた」とかいう感想はある種正しいのかな、とか考えます。

カーテンコールの拍手の盛大さに、どれだけKKPが待ち望まれていたかっていうのが。

自分の家で観てるかのように笑い所で自分で声出してツッコミ入れる人とかは正直気持ちが悪い。それが癖であろうと何であろうと。私語みたいなもんだぞそれ。

開演して10分くらいまで、コバの演技に慣れなかった。声つくりミス?このKKPやべぇんじゃねーか。失敗なんじゃねーかとか凄くドキドキしてた。んで、オレンヂも独白の演技が何か不安定(安定してるとことそうじゃないとこ)で、久ヶ沢さんが出てきてようやく心情的にも、舞台的にも安定したかな、と。

独白で繋いでいくってやり方はコバにやって欲しく無かったなぁ。面白みが無い。あとセッティングが見えるのも。黒い服着て黒い帽子かぶってインカムつけた人々が舞台上を往来するのが見えるってのはゲンナリでした。他にやりよう無かったのかな。

全体を通して一言。これはKKPの新しいカタチを模索した結果なんだと思う。今までのKKPのノリが好きだった人に関しては違和感を感じるのは否めないと思いますが、自分はコレで良いと。今までのKKPらしくない芝居ではあったが新しいKKPらしい芝居だった、と総評させて頂きます。それでは。